「愛犬の姿勢を良くするために、家で何かできることはありますか?」
当院にいらっしゃる飼い主様から、とてもよくいただくご質問です。
ストレッチやマッサージなど、特別なケアを思い浮かべるかもしれませんが、実はもっと身近で、毎日必ず行っている「ある行動」を見直すだけで、愛犬の姿勢は大きく変わります。
それが、「抱っこ」です。
構造の解読:犬は「縦の動き」を想定されていない
愛犬を抱き上げる時、人間の赤ちゃんのように前足の脇の下に手を入れて、縦に引き上げていませんか? あるいは、お腹を上にして仰向けに抱っこ(赤ちゃん抱っこ)をしていないでしょうか。
私たち人間は二足歩行ですが、犬は四足歩行の生き物です。彼らの背骨や関節は、常に「床に対して水平であること」を前提に重力を分散するよう作られています(比較解剖学の視点)。
そのため、前足だけを引っ張り上げたり、背中を丸めて縦に抱いたりすると、首の骨や肩の関節、そして腰椎に無理な捻じれ(構造のエラー)が生じてしまいます。
波動の解読:不安定な抱っこが生む「恐怖」のノイズ
さらに、姿勢が崩れるのは骨格の問題だけではありません。
宙ぶらりんの状態で不安定に抱き上げられると、愛犬は「落ちるかもしれない」という本能的な恐怖や緊張を感じます。すると、神経が過敏になり、全身の筋膜が強張ってしまうのです。毎日の抱っこでこの「恐怖と我慢」の感情が細胞に記憶されると、床に降りた後も体の緊張が抜けず、結果として背中が丸まったり、歩き方がぎこちなくなったりします。
統合:姿勢を美しく保つ「正しい抱っこ」を習慣にする
では、構造を崩さず、愛犬に安心感を与える「正しい抱っこ」とはどのようなものでしょうか? ポイントは「四つ足で立っている時と同じ背骨のラインを守る」ことです。
胸の骨を面で支える
前足の脇の下から手を入れるのではなく、胸の下(肋骨の少し後ろのしっかりした骨の部分)に下から手や腕を添え、面で優しく支えます。
お尻と後ろ脚を包み込む
もう片方の手で、お尻から後ろ脚をすくうようにしっかりと包み込み、下半身が宙ぶらりんにならないように土台を作ります。
飼い主様の体に密着させる
そのまま愛犬の体を飼い主様の胸やお腹にピタッと密着させます。背骨のラインが床にいた時と同じように「水平(または自然な角度)」に保たれているのが理想です。
この抱っこに変えると、物理的な骨格の負担が消えるだけでなく、飼い主様の温もりと安定した鼓動(波長)が愛犬に伝わり、自律神経がスッと落ち着きます。体のノイズが取れ、生き物本来の美しくリラックスした状態へと整うのです。
いかがでしょうか?すでに、この抱っこの仕方はご存じだったかもしれませんが、「どうして」この抱っこ方法がいいのかまでは教わらなかったかもしれないですね。
「もう年だから姿勢が悪くなった」と諦める前に。
まずは毎日の「抱っこの仕方を適切に変えることで姿勢を整える」ことから始めてみませんか? もし、すでに背中の丸みや歩き方の違和感に迷われた時は、体に残ってしまった「ゆがみの情報」をリセットするために、ぜひ当院へご相談ください。




